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−地球惑星科学部門− 教授 西戸 裕嗣 (Hirotsugu Nishido)

■ 学位/職歴  ■ 学術論文

【主要研究テーマ】
ルミネセンスを用いた鉱物のキャラクタリゼーション

物質に電子線を照射したときに発現する発光(カソードルミネセンス:CL)を使って、従来検出が困難であった構造欠陥や極微量の不純物元素を定量的に評価し、 新たな視点から各種鉱物の生成環境の推定や変成履歴の解明に取り組んでいます。
扱う対象は天然の鉱物であることから自ら野外に出掛け直接観察することを重視します。国内外の多くの研究者の協力を仰いでいます。

放射線損傷によるCLハロを用いた地質年代学への応用

自然界において地質時代を通して高エネルギーの放射線(例えばα線)を模擬したHeイオンを鉱物に照射し、生成した放射線損傷をCLを用いて検出し線量応答を定量的に評価してきました。
石英を地質線量計として使うことができ、もし年間線量率を求められば年代測定に利用できる目途が立ちました。微少部の年代測定に応用が期待されます。

CLを用いた衝撃変成の定量的評価

隕石が地球に落下したとき短時間ながら非常に高い圧力が発生し、隕石ならびに地上の岩石は衝撃変成を受けます。隕石孔(クレーター)から回収された各種鉱物や隕石構成鉱物から衝撃変成作用により形成された組織や構造をCLにより検出し、 画像解析やスペクトル分析から衝撃圧力の推定を行っています。これは物質・材料研究機構での衝撃実験により得られた試料と比較検証して衝撃変成の効果を定量的な評価を試みています。

鉱物のCL発光メカニズム解明

CLを鉱物のキャラクタリゼーションに活用するためには、CLの発現メカニズムを解明することが不可欠です。
主要な造山鉱物に対して構造欠陥や各種不純物元素がどのように発光中心として働くかをCLスペクトル解析の手法により明らかにしてきました。特に試料温度効果を温度消光過程の変化としてとらえる新たな方法により、CL発現の本質的な情報を得ることができるようになりました。 シリカ鉱物などに成果が上がっています。